核兵器の不使用を訴える国連加盟の有志国による共同声明。2013年10月21日、主に軍縮を取り扱う国連総会第一委員会で、ニュージーランドの主導によって発表された。正式名称は「核兵器の人道的結末に関する共同声明」。声明の趣旨は、核兵器の使用や実験が、制御不能な破壊力と無差別性によって引き起こされる受け入れ難い人道上の結末を証明したことを踏まえ、二度と核兵器を使わないことが人類の存続という利益につながるとしている。声明には日本を含む125カ国が賛同した。同様の声明は12年5月以来、3度発表されたが、日本はアメリカの「核の傘」に頼る安全保障政策と合わないことから、参加を見送ってきた。しかし、日本側が求めていた「全てのアプローチを支持する」という文言が盛り込まれたことで、政策との整合性が取れたと判断し、初めて声明に参加した。声明は決意表明であり、法的拘束力はない。アメリカ、ロシア、インドなどの核保有国、北朝鮮、イランなどは賛同しなかった。