内戦状態に陥っている中央アフリカ共和国で、民間人を保護するために派遣される国連平和維持活動(PKO)の部隊。2014年4月10日、国連安全保障理事会(安保理)が部隊発足の決議2149号を採択。同年9月15日までに現地への展開を完了する。同国は13年3月にイスラム教主体の反政府武力組織、セレカが当時のボジゼ大統領を追放し、キリスト教政権を打倒した後、旧政権支持派との戦闘が激化。両勢力間の戦闘のほか、市民の虐殺、レイプ被害が横行し、国民の2割以上にあたる約100万人が難民や国内避難民となっている。同地には、すでに国連安全保障理事会によって治安回復のため、軍事介入が認められたアフリカ連合(AU)の部隊約6000人、AUを支援するフランスの部隊2000人、欧州連合(EU)の部隊1000人が展開している。MINUSCAはAUの部隊を母体に、軍事・警察要員を計1万1800人に倍増し、15年4月30日までを任期期限として活動する。指揮権はAUから、国連が引き継ぐこととなる。