2015年2月14~15日にデンマークの首都コペンハーゲンで発生した連続銃撃事件。14日、自動小銃で武装した男1人が、コペンハーゲン北部のカフェで開かれていた表現の自由に関する集会を襲撃。銃を乱射して、参加者1人を殺害、警官3人を負傷させた後、現場から逃走した。集会は、スウェーデン人の画家ラーシュ(ラルス)・ビルクス氏を支援する団体が主催していた。同氏は、07年にイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画をスウェーデン紙に掲載したため、イスラム過激派から殺害予告を受けていた人物で、襲撃は出席していた同氏を標的とした可能性が高い。さらに翌日未明には、同市中心部のユダヤ教礼拝所(シナゴーグ)が襲撃され、警備のユダヤ人男性1人が死亡。警官2人が負傷した。警察は2件の銃撃事件は同一犯によるものと見て容疑者を捜索。その後、銃撃戦の末、容疑者とみられる男を射殺した。捜査当局の発表によると、男はデンマーク生まれの22歳で、現地メディアはパレスチナ移民2世と報じた。欧米で生まれ育った人物が過激思想の影響を受けて自国でテロを起こすホームグロウン・テロの可能性もある。15年1月にフランスの風刺新聞社シャルリー・エブドが襲撃された事件の影響を指摘する声も上がっている。