国際労働運動を代表する唯一の組織。2006年11月にオーストリアのウィーンで、国際自由労働組合連合(ICFTU)と国際労働組合連合(WCL)に、それまでいずれの国際労働組合組織にも加盟していなかった8組織を加えて結成された。本部はベルギーのブリュッセル。労働組合間の国際協力やグローバルキャンペーンの展開、主要国際機関への政策提言活動などを通じて、労働者の権利と利益の擁護、促進を目的に活動している。地域組織として、ICFTUの組織を引き継ぐ形で、アジア太平洋地域組織、アフリカ地域組織、アメリカ州地域組織がある。また、ICFTUはヨーロッパに地域組織を持たなかったが、ITUCは07年に欧州労働組合連合(ETUC)と共同で汎ヨーロッパ地域評議会を設立した。世界161の国と地域、約1億7582万人が加盟(13年11月時点)。日本からは、日本労働組合総連合会(連合)が加盟している。最高意思決定機関は、加盟組織から選出された代議員によって構成された世界大会で、4年に1度開催される。ほかに同大会に次ぐ意思決定機関として執行委員会があり、アフリカ地域11人、アメリカ州地域18人、アジア太平洋地域15人、ヨーロッパ地域26人の70人の委員で構成されている。なお、執行委員会の女性比率は男女平等の積極的推進という目的から、段階的な目標として30%以上と定められている。