反緊縮財政を掲げるギリシャの左派政党。日本では急進左翼進歩連合とも報道されている。2004年の総選挙を前に、六つの左派政党やグループによって結成された連合体を前身とする。民主社会主義などを掲げて、同選挙で初の議席を獲得。08年、アレクシス・チプラスが33歳の若さで代表に就任した。同国では10年末に巨額の財政赤字が発覚し、欧州債務危機と呼ばれる一連の経済危機へと発展。翌年から欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)の資金援助のもと、厳しい緊縮策による財政再建が進められるようになると、急進左派連合は緊縮策への反対を訴えて貧困層を中心に支持を拡大。12年5~6月の総選挙では71議席を獲得して第2党に躍進した。13年には正式に政党として発足し、チプラス代表が党首に就任。14年5月にEU各国で行われた欧州議会選挙では、ギリシャでの最多得票数を獲得。15年1月の総選挙でも、財政再建策の見直しやEUへの債務減免要求などを公約に掲げて支持を広げ、300議席中149議席を獲得して第1党になった。その後、同じく反緊縮を掲げる保守政党の独立ギリシャ人党と連立政権樹立で合意、チプラス党首は首相に就任した。ユーロ圏で初の反緊縮派政権が誕生したことで、金融市場などでは欧州債務問題再燃が懸念されている。