2016年9月19日に国連総会で開催された、難民や移民への対策を協議するサミット。正式な会議名は「難民及び移民に関する国連サミット」で、国連が主催する難民対策のサミットは初めてとなる。同サミットには175の国と地域が参加。紛争や経済的理由による難民・移民の数が15年現在2億4000万人を超えて第二次世界大戦後最多となっている現状を受け、各国首脳が支援策を打ち出したのに加え、各国が責任や負担を平等に分担することなどを盛り込んだ「ニューヨーク宣言」を採択。同宣言には、難民の受け入れや支援の拡充のほか、難民・移民に対する差別の根絶、強制労働などの被害防止、難民や移民の子どもたちに対して、受け入れ国到着後ただちに教育を提供することなどを盛り込んだ。ただし、具体策や数値目標は盛り込まれなかった。翌20日には、アメリカのバラク・オバマ大統領主催の難民サミットも開催され、52の国と機関が参加。16年に国連などへの難民支援の拠出金を前年より45億ドル(約4600億円)上積みすること、各国が受け入れる難民数をほぼ倍増の計36万人超とすることなどで合意し、難民100万人に職業支援を行うことなども表明した。