家族や資産を国外に移して、本人は国内にいる中国の腐敗官僚のこと。子供を欧米などに留学させ、不正に蓄財した資金を子供の留学先に送金。妻も移住させて、最後に自らも出国する。中国共産党の内部調査では、2014年までの30年間で海外に移住した党幹部は約4000人、流出資金は500億ドル(約5兆1000億円)に上ると指摘している。一方、中国の新聞によると、1995~2005年の10年間に、118万人の党幹部の妻子が海外に移住し、100万人以上の裸官がいると報じられており、裸官現象は広がっているといわれる。13年3月の発足以来、共産党幹部の汚職や腐敗の撲滅を最重要課題と位置づけてきた習近平政権は、14年1月15日、党幹部及び公務員などの選抜任用制度を定めた「指導幹部選抜任用工作条例」を厳格化。12年ぶりに改定した同条例に、裸官に該当する党幹部の昇進を停止する項目を盛り込んだ。