チュニジアの首都チュニスで2015年3月18日に発生したテロ事件。チュニス中心部にある国立バルドー博物館を訪れていた外国人観光客らが、自動小銃や爆発物などで武装したグループに襲撃された。同国政府の発表によると、この襲撃で日本人3人を含む外国人20人とチュニジア人警察官1人の21人が犠牲になった。襲撃犯のうち射殺された2人はいずれもチュニジア人男性。15年3月末時点で背後関係などには不明な点も多いが、チュニジア政府はイスラム過激派組織アルカイダ系組織の「チュニジアのアンサール・シャリーア」の犯行としている。チュニジアは10年末からのジャスミン革命で長年独裁体制を維持してきたベンアリ政権が打倒され民主化が進む一方、イスラム過激派が活動を活発化、若者を中心に過激思想が広まった。チュニジアから「イスラム国」(IS)に参加した戦闘員は約3000人といわれ、自国に戻った戦闘員によるテロの危険性が懸念されていたなかでのできごとだった。