旧ソ連軍の歩兵用自動小銃。ソ連だけではなく旧ワルシャワ条約機構加盟国や中国など、共産圏を中心に軍用制式銃として広く普及した。1947年、当時兵士だったミハイル・カラシニコフが、第二次世界大戦でドイツ軍が使用した突撃銃から着想を得て設計した。正式な名称は「1947年式カラシニコフ自動小銃」。全長は870ミリで、口径7.62ミリの弾丸を使用し、毎分600発を連射できる。構造がシンプルで安価に量産でき、厳しい気象条件の下でも使用できる頑丈さと、ほこりや泥をかぶっても良好に作動する信頼性から高く評価された。ソ連では約7000万丁が製造され、各国のライセンス生産分を含めると、約1億丁の正規品が製造された。一方で模造品も大量に作られ、全世界の紛争地域で重用されたほか、ゲリラやテロ組織にまで広がり、21世紀に入っても使用されている。設計者のカラシニコフはAK47以外にも150以上の武器を開発し、その功績をたたえられ、2009年にロシアで最高位の「ロシア連邦英雄」勲章を受章。13年12月23日に94歳で死去した。