人権擁護などを訴える中国の市民運動。2010年に、法学者の許志永や運動に賛同する弁護士、投資家らがインターネットで運動を呼びかけて始まった。暴力などによる実力行使を避け、中華人民共和国憲法の範囲内での理性的な活動を行っている。メンバーは毎月1回、夕食会という名目で集会を開いている。13年、習近平政権が発足し、汚職や規律違反の取り締まり強化を打ち出したのを機会として、共産党幹部の資産公開を求める請願書をオンラインに掲載した。ほかに、教育機会の差別撤廃、警察官の職権乱用への反対などを訴えている。しかし、集会の参加者が100人を超えたころから、警察による監視や取り締まりが厳しくなり、3月にはメンバー10人が拘束された。7月には、横断幕を掲げたり、ビラをまいたりして人を集めたことが公共秩序騒乱罪にあたるとして、中心人物の許志永が拘束され、8月に正式に逮捕された。裁判の結果、14年1月26日に懲役4年の判決が下されたが、この実刑判決に対して、国際社会から中国政府の行動を懸念する声が上がっている。