パレスチナ難民の救済を目的として設立された国連の国際機関。1949年に設立され、翌年5月から活動を開始。本部は、パレスチナのガザとヨルダンのアンマンの2カ所に置かれている。職員数は3万492人で、そのうち244人が国際専門職員、ほかは現地採用職員(2013年12月時点)。現地採用職員のほとんどがパレスチナ難民である。活動内容は、ヨルダン、シリア、レバノン、ヨルダン川西岸、ガザ地区などの難民キャンプ58カ所に居住するパレスチナ難民、約530万人(13年1月時点)への支援。具体的な内容として、(1)保健・医療については保健センターの設置と運営、医療サービスの提供など、(2)教育については幼稚園・小中学校の運営や職業訓練など、(3)救済については食料支援や生活必需品の提供など、(4)金融については小規模企業支援など、(5)福祉については女性や身体障害者への支援など、がある。財源は国連加盟国や欧州連合(EU)の拠出金、民間からの寄付で賄われている。日本は、1953年より拠出を行っている。