2015年4月25日にネパール中部で発生した地震。アメリカ地質調査所(USGS)によると、震源は首都カトマンズの北西約80キロメートル、深さ約15キロメートルで、マグニチュードは7.8。カトマンズや同国第2の都市ポカラなどの広い範囲で揺れによる建物の倒壊が相次ぎ、多数の死傷者が出た。また、エベレストでは大規模な雪崩が起き、日本人1人を含む約20人の登山者らが死亡した。5月12日には、マグニチュード7.3の大規模な余震が発生。同月17日時点でネパール国内の死者は同国最多の8583人におよんだ。ネパール国内での負傷者は1万7000人以上で、全半壊した建物は約57万戸。カトマンズ中心部などではレンガ造りで耐震性に乏しい建物が密集していたことが被害拡大につながったと見られる。同市内では国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されているダルバール広場でも寺院などが大きな被害を受け、高さ約60メートルのダラハラ塔が倒壊した。同国周辺は地震の多発地帯として知られており、1934年にカトマンズで発生したマグニチュード8.4の地震では約8500人の死者が出た。