香港特別行政区の立法機関。定数は70議席で、任期は4年。定数の半分は直接選挙枠で、香港島、九竜東・西、新界東・西の5選挙区から比例代表で5~9人が選出される。残りの半数は職能選挙枠で、各業界や労働組合などが利益代表となる議員を選出する。産業界には中国寄りの企業が多いことから、親中派に有利な仕組みとなっている。2016年9月4日、4年に一度の選挙の投開票が行われた。定数70に対して289人が立候補。結果、親中派は40議席と過半数を維持したが、前回より3議席減。一方、香港の民主主義の拡大を求める民主派は24議席を獲得し、本土派と呼ばれる、反中で香港独立も視野に入れる急進的な新興勢力も6議席を獲得した。本土派では、14年に行政長官選挙の民主化を求めて起こった大規模デモ「雨傘運動」で学生のリーダーだった羅冠聡(らかんそう)も史上最年少の23歳で初当選。両派を合わせて、政府提案の重要法案を否決できる3分の1以上の議席となった。直接選挙枠の投票率は、前回12年を約5ポイント上回り、過去最高の58.28%となった。