イスラム教徒の女性が着用する伝統衣装の一種。肌の露出や体形の強調を避けるよう、頭から足までをすっぽりと覆い隠す形状をしており、目もとも網状になっている。頭髪を覆うヒジャブや、顔以外を隠すチャドルなど、イスラム世界で用いられる多種多様な伝統衣装の中でも、最も覆い隠す部分が大きい。サウジアラビアなどでも用いられてきた衣装だが、現在はアフガニスタンの女性が身につけるものを指すことが一般的。1990年代後半から2001年ごろまでアフガニスタンの大半を実効支配したタリバンが、支配地域の女性に対し着用を義務付けたことでも知られる。11年4月にはフランスで、人権侵害やテロの防止を目的として、ブルカや、同様に顔の大部分を覆い隠すニカブを公共の場で着用することを禁じるブルカ禁止法が成立し、その後、ベルギーなどでも同様の法律が成立。それに対し、イスラム教徒を中心に、信教の自由に対する侵害ではないかとの反発が起こり、議論を呼んだ。