2015年4月2日、ケニア東部のガリッサにあるガリッサ大学が武装グループに襲撃されたテロ事件。現地時間早朝、銃や爆発物で武装した集団が同大構内に侵入し、銃を乱射。その後、敷地内の学生寮に押し入り、学生らを人質に取って立てこもった。現地報道などによると、襲撃犯は学生をイスラム教徒とキリスト教徒に選別し、キリスト教徒を狙って殺害した。同日夕方までに治安部隊が突入し、襲撃実行犯のうち4人が死亡するなどして鎮圧されたが、学生ら148人が犠牲となった。同国では、1998年に200人以上の死者を出した在ケニア・アメリカ大使館爆破事件以来、最大規模のテロ事件となった。大学襲撃事件後、隣国ソマリアで反政府活動を行うアルカイダ系過激派組織アルシャバブが犯行声明を出した。アルシャバブは、アフリカ連合(AU)がソマリアに平和維持活動(PKO)部隊を展開し、同国政府の支援とアルシャバブの掃討を進めていることに反発している。特に、部隊の主力を占めるケニアに対する反発は強く、アルシャバブは2013年にケニアの首都ナイロビのショッピングモールを襲撃するなど、過去にもたびたび同国内でテロを起こしてきた。ケニアは15年4月5日、大学襲撃事件に対する報復として、空軍によるソマリア領内のアルシャバブ拠点への空爆を実行した。