2016年2月7日に、北朝鮮が打ち上げたロケットの搭載物。この打ち上げは、北朝鮮に対していかなる弾道ミサイル技術を使用した発射も禁じた国連安全保障理事会決議に違反したもので、長距離弾道ミサイル発射実験と日本政府は強く抗議、独自制裁を科すと発表している。北朝鮮は、地球観測衛星であると主張している。朝鮮中央テレビが7日正午、「特別重大報道」を放送し、同日9時にソヘ衛星発射場で光明星4号の打ち上げを行い、軌道に進入させることに成功したと伝えるとともに、金正恩第一書記が前日の6日に直接、発射命令を下したことも明らかにした。また、国防力を発展させていくうえで画期的な出来事であるとして、軍事目的であることも認めた。光明星(クァンミョンソン)は、金第一書記の父親である故金正日総書記を指す表現。同月16日が金総書記の誕生日であることから、これに合わせて発射を成功させることで、国威の発揚を図ろうとしたものと考えられている。打ち上げられたロケットは、12年12月の打ち上げに用いられた銀河(ウンハ)3号と同じく、テポドン2号の改良型と見られている。なお北朝鮮は、同月12日に日本の独自制裁に対して強く反発し、日本人拉致問題を再調査する「特別委員会」を解散し、調査を全面中止すると表明した。