在日朝鮮人の権利擁護などを目的とした団体。1945年10月に結成された在日本朝鮮人連盟(朝連)が49年に解散を命じられた後、在日朝鮮統一民主戦線(民戦)を経て、朝鮮戦争後の55年5月に設立された。東京都に中央本部を置き、各都道府県に地方本部、支部を展開し、商工業者、青年、女性などからなる約20の傘下団体と、朝鮮新報社、朝鮮通信社など約18の事業体を持つ。朝鮮大学校をはじめとする民族学校(朝鮮学校)では、母国語による民族教育も行っている。発足当初から北朝鮮への支持を明確に打ち出しており、韓国を支持する在日本大韓民国民団(民団)とは反目し合うことが多い。また、日本とは国交がない北朝鮮の実質的な大使館としての役割も果たし、北朝鮮への帰還事業などを行った。90年代後半に相次いだ旧朝銀系信用組合の経営破綻問題では、こうした金融機関から朝鮮総連への不明瞭な融資が行われていたことが判明。2013年4月には、旧朝銀の債権を引き継いだ整理回収機構(RCC)の申し立てに基づき、東京都千代田区の中央本部(朝鮮中央会館)の土地と建物が競売にかけられ、鹿児島市の宗教法人「最福寺」が45億1900万円で落札した。