アメリカの下院議員らが超党派で結成した、対日関係の強化を掲げる議員連盟の名称。コーカス(caucus)とは、党員集会や議員の有志連盟などの意味。2014年3月に、共和党のデビン・ニューネスと民主党のホアキン・カストロ両下院議員が呼びかけて約50人の議員が参加して発足。両議員は共同議長を務める。政策課題として、環太平洋経済連携協定(TPP)締結交渉の日米協議の推進、台頭する中国や北朝鮮の核問題での共同対処、エネルギー問題や人道援助での協力などを挙げている。これまで、アメリカ議会には黒人議員による「ブラックコーカス」や中国、韓国などのコーカスはあったが、日本関連のものはなかった。アメリカ議会の知日派としては、沖縄県の米軍普天間基地の移設問題などで日本政府の立場を代弁してきたダニエル・イノウエ元上院歳出委員長がいたが、12年12月に死去。影響力を増す中国や韓国に対抗するため、日本政府は議会への新たなパイプ構築をワシントンの日本大使館を中心に進め、議連発足の根回しを続けていた。