中国の北京市で大気汚染が深刻なときに出される4段階の警報のうち、最も高いレベルのもの。2013年10月に導入された警報制度で設けられた。警報は、大気中の微小粒子状物質PM2.5などの値から算出した指標が基準値を上回ると予測される期間の長さによって色が変わり、1日であれば青色、2日間であれば黄色、3日間であればオレンジ色。72時間を超えて続くと予測される場合、最高レベルの赤色となる。15年12月7日、制度導入後初めてとなる赤色警報が発令され、自動車のナンバープレートの末尾が奇数か偶数かによって市内での通行を禁止する措置や、小中学校の休校、工事現場の作業停止、工場の操業制限などが行われた。国営新華社通信によると、同市内で操業の停止や制限の対象となった企業は約2100社。北京の大気汚染は工場の排煙、車の排ガス、石炭を使う暖房などが主な原因とされ、同年11月末から12月初頭にかけても深刻な大気汚染が報告されていたが、その際はオレンジ色の警報にとどまっていた。