マレーシアのボルネオ島北部のサバ州を震源として、2015年6月5日の朝に発生した地震。アメリカ地質調査所(USGS)によると、震源は同州の州都であるコタキナバルの東北東54キロメートルの地点で、深さは10キロメートル、マグニチュードは6.0だった。コタキナバルでは、道路の陥没や建物の損傷などの被害が出た。また、震源に近いキナバル山では広範囲にわたり地滑りや落石が発生。山頂付近にある名所、「ロバの耳」と呼ばれる岩石も一部が崩落した。同山は周囲が世界自然遺産に登録されていて海外からの観光客も多く、多数の登山者が下山できなくなったほか、落石に当たるなどして18人が死亡、26人が負傷。死者のうち1人は日本人の男性で、ほかにシンガポール人9人、マレーシア人6人、中国人1人、フィリピン人1人が犠牲となった。