核兵器と戦争の廃絶を目的として、世界各国から集まった科学者たちが意見を交わす国際組織の名称。正式名称は、科学と国際問題に関するパグウォッシュ会議。湯川秀樹など世界的な科学者11人が、核兵器による人類存続の危険性と、戦争以外の方法での国際紛争解決を訴えて1955年に発表したラッセル・アインシュタイン宣言(1955年)を受けて、57年7月に第1回会議がカナダのパグウォッシュで開かれた。以来、毎年1~2回の世界大会が世界各地で開催されている。95年に、核兵器廃絶を目指す長年の功績が認められ、ノーベル平和賞を受賞。同年7月に、日本初となる大会が広島で開かれた。広島、長崎の被爆から70年となる2015年には、長崎市で開催されることが決定しており、11月1日から5日間の日程で、約40カ国から約200人の科学者が集まり、東京電力福島第一原子力発電所事故の問題や北東アジアの非核化をテーマに議論が行われる予定。