2016年4月29日から上越新幹線の新潟~越後湯沢間で運行が始まった、現代アートが鑑賞できるJR東日本の観光列車。秋田新幹線を走っていた6両編成の「E3系」を改造したもので、臨時列車「とき」号として、土日、祝日を中心に1日3往復運転される。外観は写真家の蜷川実花が担当し、黒地の車体に長岡の花火をあしらったデザインを施した。内装は車両ごとに、ジャンルが異なる7組のアーティストが担当。11号車は松本尚(絵画)、12号車は小牟田悠介(平面)、13号車はカフェスペースを古武家賢太郎(絵画)、キッズスペースをアートユニットのparamodel(絵画・彫刻)、14号車は石川直樹(写真)、15号車は荒神明香(立体)、16号車はブライアン・アルフレッド(映像)がそれぞれ手がけ、独自のアートを制作した。シンボルマークのデザインは、新潟県新発田市出身のグラフィックデザイナー、鈴木直之が担当した。13号車のカフェスペースでは、菓子研究家のいがらしろみが監修し、十日町すこやかファクトリーが製造したスイーツや、燕市のツバメコーヒーこだわりのコーヒーが提供される。JR東日本では、「世界一速い美術館」として、観光客の呼び込みを図る。