スギ花粉症の減感作療法による治療薬。舌の裏側に目薬のように垂らして投与する舌下液と呼ばれる薬で、従来の皮下注射に比べて痛みがなく、自宅で服薬できるメリットがある。減感作療法(アレルゲン免疫療法)はアレルギー性疾患の治療法の一つで、アレルギーの原因となるアレルゲン(抗原)を定期的に少しずつ増量したり、高濃度にしたりして与えながら、アレルゲンに対する過敏性を減少させるもの。シダトレンはスギ花粉のエキスで、1日1回の服用を毎日続けてスギ花粉に体を慣らしながら、アレルギー反応を引き起こしている体質を改善していく。適応となる患者は12歳以上で、2~3年の服用が必要だが、症状の改善や根治も期待できる。鳥居薬品(本社・東京都中央区)が臨床試験を繰り返し、症状の軽減効果を確認。2014年1月17日に厚生労働省から製造販売承認を取得した。スギ花粉症の舌下薬の承認は国内初。発売時期は未定。処方する医師は学会や製薬会社の講習会を受けて、登録する必要がある。