白血球の一種である好酸球が著しく増加し、細い血管に血管障害(血管炎)が起こる病気。気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎の持病がある人に発症する。アレルギー性肉芽腫性血管炎(AGA)とも呼ばれる。原因は不明。血管の詰まりや出血により、臓器や組織など、全身に障害が及ぶ。30歳から60歳で発症する例が多く、4対6の比率で男性より女性にやや起こりやすい。症状として、ぜんそくの発作、手足のしびれ(末梢性神経炎)、関節痛、筋肉痛、腹痛、消化管出血、発熱などがある。時には、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞、胃腸に穴があく消化管穿孔(せんこう)などの非常に重い症状が起こることもある。治療には、プレドニンなどのステロイド剤を用い、症状の改善に伴い、使用量を減らしていく。1年間以上にわたり治療をする必要がある。3~6カ月で普通に生活できるほど症状が軽くなるが、治癒しても手足のしびれは長く残ることがある。再発する恐れがあることから、治療後も定期的な通院が必要。日本における年間の新規患者数は約100例で、治療を受けている患者数は年間約1800例と推定されている。