ため池や沼などの水質改善のために、水を抜き、底にたまったヘドロやゴミを取り除くこと。換掘(かえぼり)、換乾(かえぼし)、池干しとも呼ばれる。池の底の泥を天日にさらすことで殺菌ができ、泥を乾燥、酸化させ、落ち葉を取り除くことで、アオコやプランクトンの異常発生の原因となる水の富栄養化を抑えることができる。灌漑(かんがい)用のため池では農閑期の冬に行われるのが一般的で、堤防や水門の修理を合わせて行うこともある。最近では、外来生物を駆除し、在来種の生物を保護するために行われるようにもなっている。2014年1月18日、東京都立井の頭恩賜公園(三鷹市、武蔵野市)で、17年に予定されている開園100周年に向けて、井の頭池でかいぼりが実施された。約5万4000トンの水が抜かれたあと、25日と26日の両日、延べ240人のボランティアが池の魚を捕獲。ブラックバスやブルーギルなどの外来種を駆除し、モツゴ(クチボソ)やテナガエビなどの在来種を保護した。また、池の底からは、不法投棄されたと思われる自転車約250台を含む、大量のごみが現れた。池は1カ月をかけて天日干しされ、3月下旬には井戸水を入れて水位が戻される。