着衣泳(着衣水泳)で水難事故から身を守る合い言葉。着衣泳とは、大きく息を吸って肺に空気をため、水面で仰向けに大の字になって浮かぶ「背浮き」の状態で、呼吸を確保して救助を待つ方法。服や靴は身につけたまま浮き具として利用する。2000年に、水難学会会長で長岡技術科学大学の斎藤秀俊教授が、運動靴が水に浮くほど軽い素材を使っていることに気付いて考案。同学会は、テキストやビデオ教材を作成するほか、全国の小学校などで講習会を開き、普及に努めている。11年5月に、ベトナムで開催された世界溺水(できすい)予防学会で紹介。12年6月には、国際フォーラム「UITEMATE2012」が東京で開催され、指導員講習会にフィリピンやアメリカなどからも参加者が集まるなど、海外でも水難事故の有効な対処法として、「UITEMATE」という日本語とともに浸透しつつある。