被告人や証人、身体検査を受ける者などを、裁判所などの特定の場所に強制的に連行する裁判およびその執行のこと。刑事訴訟法に基づいて行われる。裁判所が発する勾引状という令状に基づいて行わなければならない。被告人の勾引は、(1)住所不定の場合、(2)正当な理由なく召喚に応じないとき、または応じないおそれがあるとき、(3)正当な理由なく、裁判所の出頭命令、同行命令に応じないときのいずれかの場合に行うことができる。勾引した被告人は、裁判所に連行してから24時間以内に釈放しなければならないが、その時間内に勾引状が発せられた場合は、引き続き身柄を拘束することができる。被告人を勾引したときは、公訴事実の要旨、弁護人を選任する権利があること、ならびに貧困などにより自ら弁護人を選任できないときは国選弁護人の選任を請求できることを告げなければならない。