衣類に香りをつけ、それが長持ちすることをうたった洗濯用柔軟剤。香り付き柔軟剤などとも呼ばれる。従来は部屋干しによるにおいや汗のにおいを抑えることを目的とした微香タイプが主流だったが、アメリカP&Gが販売する「ダウニー」など、海外製の香りの強いタイプが2009年ごろから日本でも人気になった。国内メーカーも追随し、仕上がりのよさよりも香りを強調した製品が相次いで発売された。同じブランドでも香りが異なる製品がいくつも発売される例も多い。その一方で、こうした柔軟剤の香りによって不快感や体調不良を訴える人も増加。国民生活センターが13年9月に発表した調査によると、全国消費生活情報ネットワーク・システムに寄せられた柔軟剤のにおいに関する相談は、08年度には14件だったが、12年度は65件と5倍弱に増えている。頭痛や吐き気、せきなどの体調不良を訴える例も目立っており、同センターではメーカーに対して、利用者が過剰な使用を控えるように啓発活動を行うことを求めている。