各都道府県や外郭団体である県統計協会が発行している、その地域独自のデータや記事が付いた手帳。北海道、東京都、神奈川県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県を除く全国40県が発行しており、総発行部数は80万部以上。多くは1冊400~500円で販売されている。市町村の人口や官公庁の連絡先、地域の行事日程、名産品など、各県の独自の記事が掲載されているのが特徴。香川県は特産品のうどんやオリーブ、マーガレットなどのイラスト入り紹介ページ、愛媛県は名産のいよかんやデコポンなどの柑橘(かんきつ)類のカラー写真入り解説などが盛り込まれている。また、熊本県が全国的な人気者となったゆるキャラ、くまモンを表紙に描いたり、静岡県が13年に世界文化遺産に登録された富士山の写真を表紙に使ったりするなど、装丁に工夫を凝らしたものもある。以前は地元の住民や故郷をはなれた人が出身地の手帳を愛用していたが、地方の文化に興味を持つ人が増え、県外でも販売されるようになった。東京の生活雑貨店、渋谷ロフトでは、13年版から全種類をそろえた専用コーナーを設けてヒットし、話題となった。