大地震などの自然災害や犯罪、航空機事故などが発生した場合、被災地の精神保健医療活動を支援し、専門性の高い精神科医療を提供するために都道府県および政令指定都市によって組織、派遣される精神医療チーム。2011年3月に発生した東日本大震災では、精神医療体制の支援が手薄だったことから、05年に発足した災害派遣医療チーム(DMAT)とともに活動すべく、13年4月に国が活動要領を作成。各自治体に設置を求めてきた。チームは精神科医師、看護師、事務職員などの職種の数人から成り、災害などによって障害を受けた既存の精神保健医療システムの支援、ストレスによって心身の不調などを来した住民への対応、地域の医療従事者や行政職員など支援者への対応といった活動に当たる。活動期間は1週間を基準とし、必要がある場合は数週間から数カ月に及ぶこともある。16年4月14日午後9時26分以降、熊本県を中心に連続して地震が発生した平成28年熊本地震では、熊本県庁内にDPAT調整本部を立ち上げ、同月24日時点で23隊が活動を行っている。