飲食店や百貨店などが、メニューなどの表示と異なる安価な食材を使用すること。利用者に金銭を不当に多く支払わせるだけではなく、食材によってはアレルギーを引き起こすなど健康被害を及ぼす可能性もある。2013年10月22日、阪急阪神ホテルズ(本社・大阪市)が、運営する八つのホテルのレストランなど23店舗で食材の誤表示があったことを発表。これをはじめとして、ホテル業界だけではなく百貨店、飲食店などでも同様の公表が全国的に相次ぎ、社会問題となった。きっかけとなった阪急阪神ホテルズは、7年もの間、芝エビと表示しながら安価なバナメイエビを使用するなど、メニュー表示に47件の誤りがあった。また、同月24日には、同ホテル傘下のザ・リッツ・カールトン大阪で、搾りたてではない容器詰めのジュースを「フレッシュジュース」と表示していたことを発表。高島屋、三越伊勢丹、東急百貨店といった主要百貨店でも、ブラックタイガー(ウシエビ)を「車エビ」、脂の少ない赤身の肉を霜降り肉のように加工した「牛脂注入肉」を「サーロインステーキ」と表示していたことを公表するなどのケースが相次いだ。「不適切表示」「食材虚偽表示」などとも報道されている。