児童虐待などの通告、相談を24時間受け付ける児童相談所の全国共通電話番号。このダイヤルに電話をすると、最寄りの児童相談所につながる。通告・相談は匿名で行うこともでき、通告・相談をした人や内容に関する秘密は守られる。2009年10月1日に厚生労働省が運用を開始して以来、10桁の電話番号が用いられていたが、15年7月1日から「189」という3桁ダイヤルでの運用が始まった。全国の児童相談所が13年度に対応した虐待相談件数は7万3802件で、児童虐待防止法施行前の1999年度から約6.3倍に増加。「いちはやく」の語呂合わせで覚えやすい番号に変えることで通報や相談を促し、児童虐待を防止する狙いがある。その一方で、児童相談所は職員不足という課題を抱えており、同省では2015年度から夜間や土日祝日に対応する非常勤職員の人件費補助を倍増したが、職員不足の解消につながるかどうかは未知数。東京都が児童相談所に臨時職員を配置したり、千葉市が夜間や土日祝日に対応する職員の数を増やしたりするなど、各自治体でもダイヤル3桁化による業務の増加に備えた対応が進められている。