カナダのガードナー財団が、医学の分野で顕著な発見や貢献をした人に与える学術賞。1959年に創設され、医学に関する最も権威ある賞の一つとして知られている。毎年3~6人に与えられ、賞金は10万カナダドル(約960万円)。日本人では73年に石坂公成、照子夫妻、83年に利根川進、2009年に山中伸弥、森和俊、11年に審良静男などが受賞している。14年までで受賞者総数は320人おり、そのうち82人がその後ノーベル医学生理学賞、化学賞などを受賞している。15年のガードナー国際賞受賞者として、東京工業大学の大隅良典栄誉教授、大阪大学の坂口志文(しもん)特別教授が選ばれた。大隅教授の受賞理由は、細胞が自らのたんぱく質を分解して再利用するオートファジーの仕組みを分子レベルで解明したこと。坂口教授は、病原体を攻撃する免疫細胞が自分の体を攻撃するのを抑える制御性T細胞を発見してその働きを解明し、がん治療などに応用したことが評価されての受賞となった。