昆布やかつお節、干しシイタケなどに含まれる、グルタミン酸ナトリウムやイノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウムなどのうま味成分を、サトウキビやトウモロコシなどを原料に、酵素などで発酵させてつくった調味料。かつては「化学調味料」と呼ばれていたが、化学物質が入っていると誤解されるなど商品の性質を正しく表していないとの日本うま味調味料協会の指摘から、名称が変更された。うま味調味料は、料理にうま味を加えるとともに、素材の持ち味を引き立てる特徴がある。1908年、東京帝国大学教授の池田菊苗が、昆布からグルタミン酸を発見。その後、イノシン酸、グアニル酸が発見され、各うま味成分の量産に成功して以来、日本独自の調味料として普及した。欧米では、うま味は基本味としてなかなか認知されなかったが、しだいに受け入れられるようになり、85年の第1回うま味国際シンポジウムを機に、「UMAMI」という用語が国際的に公式使用され、甘味、塩味、苦味、酸味に並ぶ、第5の基本味として知られるようになった。