花粉が皮膚に接触することによって起こるアレルギー性の皮膚疾患。特にスギ花粉によるものはスギ花粉皮膚炎とも。目の周りやあごから首にかけての皮膚がカサカサしたり、赤く腫れ上がってかゆみを生じたりするのが主な症状で、近年、患者が増加する傾向にある。メーク落としで肌を傷めやすいことから、女性に多く見られる。花粉の飛散が始まる時期は空気が乾燥しがちで、紫外線量も増えてくるため、皮膚のバリアー機能が低下して症状が起こりやすくなる。鼻水やくしゃみといった花粉症の症状が見られない人でも、皮膚にだけ症状が現れることもある。抗アレルギー剤の内服、ステロイド剤の外用によって治療する。予防対策としては、皮膚に花粉が付着しないよう、露出部分を少なく、表面がさらっとした衣服を着用する、ゴーグルタイプのメガネや立体マスクを着用するといったことが大切。バランスがよい食事をとる、規則正しい睡眠をとるなど、日ごろからの体調管理に心がけることも必要である。洗顔の際には、肌のバリアー機能を傷めないように、泡立て過ぎず、すすぎ過ぎないようにする。