日本高血圧学会が作成している、医療者向けの高血圧診療の標準的な指針、根拠を示した手引。2014年4月2日に、5年ぶりの改訂となる「高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)」が発表された。今回の改訂では、高血圧の診断基準(降圧薬治療開始基準)は従来の「収縮期140mmHg以上、拡張期90mmHg(140/90mmHg)」を維持した一方、血圧を下げる努力目標である降圧目標を「若年・中年者血圧」の場合、従来の「130/85mmHg」から「140/90mmHg」に改訂。診断基準と降圧目標値を統一した。75歳以上の後期高齢者の降圧目標は、「140/90mmHg」から「150/90mmHg」に変更。糖尿病の合併症である糖尿病合併高血圧は、従来どおりの「130/80mmHg未満」で変更はなかった。また、家庭で測る「家庭血圧」の測定方法も、朝晩に1回以上(1~3回)とされていたものが朝晩各2回と定められ、医療機関で測る「診察室血圧」との間に差があるときは、「家庭血圧」が優先されることなどが明記された。