蚊が媒介するジカウイルス(ZIKV)によって発症する感染症。アフリカやアジア、西太平洋の一部の地域で流行が確認されている。症状は、発熱、頭痛、目の充血、発疹、筋肉痛、関節痛などで、4日から7日続く。デング熱に似た症状だが、デング熱より軽症で終わる。治療は対症療法のみで、予防のためのワクチンや治療薬はない。感染を防ぐには、長袖のシャツやズボンの着用、虫除けスプレーの使用など、蚊に刺されないような対策が必要。2007年に、ミクロネシアのヤップ島で大流行し、13年11月には、タヒチ島などを含むフランス領ポリネシアで、疑いのある患者を含めると8000人以上が感染する大流行が起こった。13年12月、ポリネシアのボラボラ島にそれぞれ別の旅行で滞在した日本人の男女が帰国後に発症。翌14年1月に、国立感染症研究所が国内初の症例として報告した。