新青森駅から札幌駅までを結ぶ延長約360キロメートルの高速鉄道路線。1973年11月、全国新幹線鉄道整備法により、青森市と札幌市を結ぶ路線として整備計画が決定された。2005年4月、新青森から新函館(仮称)間の工事実施計画が認可され、翌5月に着工。14年4月には車両「H5系」が、同年6月には新駅の名称が奥津軽いまべつ、木古内、新函館北斗に決まったことが、JR北海道から発表された。16年3月26日に、新青森と新函館北斗間が開通。運行本数は1日13往復で、東京から新函館北斗間の所要時間は最速4時間2分となる。北海道新幹線は、青函トンネルを含む区間が在来線との共用走行になることから、軌道の幅が異なる新幹線列車、貨物列車が走行できるように3本のレールを敷設する三線軌道方式を採用。また、線路上に積もる雪への対策として、高架橋内の線路脇に雪をためることができる「貯雪式高架橋」や、雪を下に落とすことができる「開床式高架橋」を採用した。東北新幹線・上越新幹線で採用されている「散水消雪方式」は、気温が低いとスプリンクラーの水が凍結するおそれがあるため、新青森駅付近の一部にのみ採用された。新函館北斗と札幌間は、12年6月に工事実施計画が認可され、同年8月に着工。30年度末の開業を予定している。北海道と本州の間の交流人口の増加、経済への波及など、開業による効果が期待されている。