平和や人権の擁護、女性の地位向上など社会の進歩に貢献した世界中の女性をたたえ、表彰することを目的として、2007年にアメリカ国務省が創設した賞。15年の受賞者は10人で、そのうちの1人として、妊娠や出産を理由に職場で嫌がらせを受けるマタニティーハラスメント(マタハラ)に悩む女性を支援する団体、マタニティハラスメント対策ネットワーク(マタハラNet)の小酒部さやか代表が日本人として初めて選ばれた。小酒部代表自身、妊娠中に職場の上司から事実上の退職を迫られ、その後、流産。そうした経験も踏まえて、14年7月に同団体を立ち上げた。同省は、小酒部代表らの活動によって、日本でマタニティーハラスメントが社会的な関心を集めることになったと評価し、今回の授賞につながったとしている。小酒部代表のほかには、自身もエボラ出血熱に感染しながら患者の治療に従事したギニアの看護師、シリアで人権保護に取り組む活動家などが選出されている。15年の受賞者を含めた同賞受賞者は86人で、出身国は50以上の国に及んでいる。