病気の種類や程度などを調べるための検査に用いられる診断薬のうち、特定の医薬品について、個々の患者に対する治療効果や副作用などを予測するために、実際に投薬を始める前に行う検査で用いられる診断薬を指す。医薬品とセットで用いられることから、こう呼ばれている。コンパニオン診断薬を用いることで、患者ごとに異なる遺伝子やたんぱく質のタイプが明らかになるので、効果が期待できない無駄な薬の服用を避けることができ、副作用のリスクを減らすことができる。日本国内では、乳がん治療薬のトラスツズマブ(商品名ハーセプチン)を投与する前にがん細胞にHER2たんぱく質が過剰発現しているかどうかをチェックする診断薬などが承認され、実用化されている。各製薬会社もコンパニオン診断薬の開発に乗り出しており、患者一人ひとりに合わせた個別化医療の進展を担うものと期待されている。