バッタ目バッタ科の昆虫。学名Celes skalozubovi akitanus。体長は3~4センチで、体は褐色。海岸に近い松林周辺の草地や里山に近い野原などに生息する。後ろの羽のつけ根部分が赤いのが特徴で、それが名前の由来となっている。かつては本州に広く分布していたが、里山の荒廃などの影響で生息数が激減したとされる。1986年に新潟県で確認されたのを最後に国内では生息が確認されておらず、環境省が5年ごとに公表する「日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト」である第4次レッドリスト(2012年)で、ごく近い将来に野生での絶滅の危険性が極めて高い「絶滅危惧IA類」に分類された。15年3月18日、長野県が同県内でアカハネバッタが見つかったことを発表。神戸大学大学院の研究グループが13年に同県内の草原で発見し、14年に県も同じ場所で成虫を確認したほか、別の場所でも民間の研究者が発見したという。長野県では約50年前に見つかったのが最後で、長野県版レッドリストでは「絶滅」とされていたが、同日に公表された改訂版でアカハネバッタの分類を「絶滅危惧I類」(絶滅の危機に瀕している種)に変更。今後は条例で捕獲を禁止し、保護を図っていく。