無作為に選んだコンピューター工学用語や他の論文からの引用、グラフ、図版などを組み合わせ、一見すると見栄えのよい、でたらめな研究論文をワンクリックで作成するソフト。2005年に、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らが、学会やシンポジウムなどの論文審査のいい加減な点を証明するために考案。実際に、彼らはSCIgenで作成したでたらめな論文が情報科学などの会議「WMSCI 2005」に受理されたことを報告している。SCIgenはウェブサイトで無償で提供されており、論文作成の元になる著者の名前を5人まで入力して「Generate(生成する)」のボタンをクリックすると、適当な論文が作成できる。14年2月、イギリスの科学誌「ネイチャー」が、SCIgenで作成されたでたらめな論文がドイツの国際的な学会誌「Springer(シュプリンガー)」や、アメリカの電気電子学会「IEEE(アイトリプルイー)」に120本以上掲載されていたことを報じ、話題になった。研究論文の審査の欠陥を指摘する声も上がった。