北アメリカ原産のヤマゴボウ科の多年草で、有毒植物。アメリカヤマゴボウとも呼ばれる。赤紫色の茎が直立し、高さは1~2メートルに達する。開花時期は初夏~秋頃で、直径4~5ミリほどの、薄紅がかった白い小花が枝先から房状に垂れ下がる。果実は8~10ミリほどの球形で中に赤紫色の液を含んでおり、秋になると黒く熟する。明治時代に、人間の媒介によって渡来して野生化した帰化植物で、国内に広く分布し、山野や道端、荒地、市街地などに自生して雑草化している。全草が有毒で、特に根に有毒成分が多い。食べると2時間ほどで腹痛、嘔吐、下痢などを起こし、次いで延髄に作用してけいれんを起こし死に至ることがある。果実はブルーベリーに似ており、根は「ヤマゴボウ」としてしょうゆ漬けなどが市販されているモリアザミの根と混同されやすいことから、誤って食べるおそれがあるため、厚生労働省など行政機関では注意を呼びかけている。