ウナギ科ウナギ属のウナギの一種。太平洋のマリアナ諸島沖でふ化した稚魚のシラスウナギが、北赤道海流や黒潮に乗って北上し、日本や台湾、韓国、中国などの河川に遡上(そじょう)して成魚になる。稚魚、天然の親ウナギの漁獲量が激減していることから、環境省は2013年2月に日本版の第4次レッドリストで、近い将来、野生での絶滅の危険性が高いとされる「絶滅危惧1B類」に指定した。14年6月12日、各国の自然保護団体や政府機関で作る国際自然保護連合(IUCN、本部スイス)が発表した最新版レッドリストも、ニホンウナギを絶滅危惧1B類に指定。世界的にも保護の必要性が認定されることとなった。IUCNでは、シラスウナギの乱獲、生育地の減少などを指定の理由として挙げている。今回の指定を受け、環境省では、ニホンウナギの絶滅を防ぐために生育環境を守る指針づくりを開始。また水産庁は、14年秋以降にニホンウナギの養殖量に上限を設け、資源の保護を図ることとした。