日本鉱物科学会が、2016年9月1日付で一般社団法人化した記念事業として選定した石。同学会では、国鳥のキジや国蝶のオオムラサキのように、学術団体として正式に国石を選ぶことを決定。インターネットなどでの一般募集で選ばれた22種類の石から、花崗岩(かこうがん)、輝安鉱(きあんこう)、自然金、水晶、翡翠(ひすい)の五つを最終候補として絞り込んでいた。同月24日の同学会総会において、知名度や美しさなど七つの項目を基準に会員約120人が審査・投票を行い、翡翠を国石に選定した。翡翠は、約5億年前に海洋プレートが沈み込んだ地中深くで生成された、深緑色で半透明の石。宝飾品や庭石などに用いられ、日本では最大産地である新潟県糸魚川市など10カ所で産出される。08年には同市が「市の石」に、また16年5月には日本地質学会が同県の「県の石」に翡翠を選んでいる。