原子力発電所などの過酷な環境下で作業を行う水陸両用のロボット。千葉工業大学(千葉県習志野市)が開発し、2013年9月に公開した。サイズは幅51センチ、高さ18センチ、最大全長104センチで、重量は48キロ。車輪部分と本体下部に6本のベルトを備えており、60キロまでの重量物を搭載して時速1.5キロで走行し、傾斜45度の階段も昇降できる。また、本体上部には最長約1.8メートルのロボットアームを搭載することが可能で、がれきの撤去や広角カメラによる画像撮影もできる。操作は無線による遠隔操縦で行い、連続稼働時間は最大で8時間。同大学が開発し、11年6月に福島第一原子力発電所の事故現場に投入された原発用ロボットQuince(クインス)の後継機にあたり、放射性物質を含む汚染水の中でも作業できるよう、高い防塵、防水機能を新たに備えた。同大学では、三菱重工業(本社・東京都港区)と関連技術提供に関する協定を締結しており、機体の生産、販売は同社が手がける。