火山活動に伴って発生する2種類の振動。火山性地震(火山地震)は、火山の内部やその周辺で発生する、震源が10キロメートル程度よりも浅い地震。地下で発生した地殻の微小破壊によるものとされ、振動の波形は通常の地震とほぼ変わらない。波形の特徴からさらに、A型地震とB型地震に分けられる。また、噴火による振動は爆発地震と呼ばれる。一方の火山性微動(火山微動)は、火山性地震とは異なる波形や継続時間を示す振動の総称で、火山性脈動とも呼ばれる。地下のマグマやガス、水などの移動や振動が主な原因とされ、波形や継続時間はさまざまだが、振動は弱く体に感じることはない。短時間で終わるものは孤立型微動、長時間にわたって続くものは連続微動と呼ぶ。火山性地震、火山性微動はともに火山活動の活発さを知るうえで重要な手がかりであり、日本各地の火山では地震計などによる観測が行われている。2014年9月27日に噴火した御嶽山では、噴火の数週間前から1日数十回程度の火山性地震が観測され、噴火開始直前から火山性微動も観測された。