利用者が自由に閲覧でき、かつ編集をすることができるインターネット上の地図サービス(https://www.openstreetmap.org/)。2004年にイギリスで、当時、大学生だったスティーブ・コーストによって設立された。編集に参加する利用者は事前に登録したうえで、GPS機器や衛星写真などを使って、ベースとなる基本地図に道路や建物などの情報を書き込む。ベースとなる基本地図には、ヤフーが無償提供した地図や国土地理院が利用を認めた地図が使われている。利用者の自主的な参加で作成されることから、ネット百科事典「ウィキペディア」の地図版と呼ばれることもある。「グーグルマップ」など企業が提供する地図情報とは異なり、第三者が無料で自由に商用利用できるのも大きな特徴。15年9月時点で世界50カ国の約200万人が編集者として参加、利用しているとされ、日本でも08年に普及団体の「オープンストリートマップ・ファウンデーション・ジャパン」(OSMFJ)が設立された。地域の住民らが実際に街を歩いて情報を収集し、オープンストリートマップで地図を作成するイベントはマッピングパーティーと呼ばれ、観光や防災、バリアフリーなどのテーマに基づいた地図も作成されている。