宇宙空間にある細かな岩石の粒などが大気圏に入り、空気との摩擦熱で燃えて発光する流星(流れ星)のうち、特に明るいもののこと。具体的な定義はないが、国際天文学連合(IAU)では、「どの惑星よりも明るい流星」としており、惑星のうち最も光度が強い金星のマイナス4等級よりも明るいものを指すことが多い。発光する分子や原子の種類によって、さまざまな色を示す。流星群の中に見られることもあるが、たいていは単独で現れる。かなり明るい火球が流れた場合、淡く光る雲のような流星痕が数秒から数十分にわたって残ることがある。火球のうち、大気中で燃え尽きずに地上に落ちたものは隕石と呼ばれる。日本では、月に数個ほどの頻度で火球が確認されている。2014年11月3日、西日本の各地で強い光を放ちながら上空を通過する物体が目撃されたが、その正体は火球の可能性が高いとされている。