数十年に一度の大規模な自然災害が起きる恐れが高まったときに気象庁が発表する防災情報。2011年3月の東日本大震災や、同年9月に紀伊半島で大きな被害を出した台風12号が発生した際、従来の警報では避難が十分に進まずに被害が拡大したことを教訓として、警報、注意報の上の位置づけで新たに創設された。運用開始は13年8月30日。ほかにも、過去の事例では、1959年9月の伊勢湾台風や、2000年の三宅島噴火などが特別警報級のケースとして挙げられている。気象災害では、大雨、大雪、暴風、暴風雪、波浪、高潮の6種が対象となり、各地域で50年に一度の強さを基準として発表。地震は震度6弱以上の緊急地震速報、津波は高さ3メートル超の大津波警報、火山噴火は噴火警報もしくは噴火警戒レベル4以上が、それぞれ名称は従来のまま特別警報として扱われる。また、従来の警報では市町村による住民への伝達は努力義務とされてきたが、特別警報では伝達が義務づけられた。